私、宮本佐紀には大嫌いな男がいる。







その男とは同じ高校二年生で、同じクラスで、隣の席。







着崩してあるだらしない制服、ソイツが纏う人工的な甘い香水のような匂い。

染められた茶色い髪や、そこから除く金色のピアスは明らかに校則違反。





派手な外見に比例した、派手な性格。

女の子にいつも囲まれて、黄色い歓声を浴びている。





そんな女の子たちに贈る見え見えの営業スマイル。





____全部全部、気に喰わない。