これは私、蒼井(アオイ)ハルの高3の頃のお話____

4月になり、2年生もあっという間に終わり、新しいクラスもあっという間に決まり、これから平凡な受験生生活を送ろうとしていた。

〜新クラス3年E組のホームルーム〜

新担任の品川優人(シナガワ ユウト)先生が教壇にスタスタと現れる。

『みなさん…!』

とにっこり微笑む。


と、思いきや、、

『終わってます。今回の模試。』

冷酷な目で黄ばんだ歯を見せてこう言った。そして慣れた手つきで模試の結果を返す。


品川先生は優しい人と書いて優人と書く名前の持ち主ではあるものの全く優しい人とは程遠い、絵に描いたような鬼教師であまり評判もよくない先生だ。

『蒼井!!おい!!!』

『は、はいっ!!』

うわっ、ボーっとしてた!

急いで駆けつける。そして1枚の紙をさっと受け取る。

『お前、ボサッとすんな、アホか』

品川が鋭い声色でぼそっと言う

ひぃぃ、こっわ。

『すみません…』

これは萎えた。

しんみりして席につく。

そして模試の結果を開いてみた。
全部100点満点換算の点数で2桁の数字が一列にサーっと並ぶ。

国語 70点 偏差値65
数学 75点 偏差値68
英語 89点 偏差値74
日本史B 80点 偏差値70
化学 72点 偏差値65

まぁ、良い方でしょ。あとは物理だ。そして一番下の欄をみた。