アオハルの法則

〜物理教室〜

先生はまだ来ていない。代わりに黒板に席順が貼られていた。

教壇から向かって左側で前から三番目の長机の一番右か。

隣であろう場所にはショートカットの可愛らしい女子が座っていた。

京本渚(キョウモト ナギサ)ちゃんだ。成績はトップで難関大学である本州大学の中の最難関学部の医学部医学科を志望しているらしい。

ちなみに私も本州大学志望だが、学部は経営工学部である。なお、公務員になりたい、試験に物理がでない、のが理由。

クソ理由sorry。

様子を伺いながらそっと自分の席に座る。

すると、サバサバしたクールな声で話しかけられた。

『ハルちゃんが隣かぁ。よろしく。』

私を知っているのか…!

『そそそそうです!よろしく…です。』

ダメだ、人と話すの、どうしても慣れない…。

『初めて同じクラスなったけど、ハルちゃん頭良いって聞いたよ。そんな子が隣って頼れるなぁ。』

え…、私、物理16点ですよ?!頼れません頼れません!!

ましてや京本さんなどよりは全然バカですよ…?!

『ないないない!!物理がとりわけできなくて…』

『そうなの?』

ブンブン頷く。

『ほぉ…それは意外だなぁ。』

『いやいや、わわ私なんて京本さんの足元にも及びません…』

『そんなことはないでしょ〜?あれ、ハルちゃん筆箱は?』

はっと自分の手元を見る。

あ!!やばい!!筆箱を忘れてしまった!!

あの時慌てて教科書とノートしか持ってきてなくて筆箱を置き去りにしてしまったぁぁ!!

『うわ、やば!』

先生が来てないとはいえ今から戻って間に合うわけがない…

キーンコーン

チャイムも鳴った。

軽く絶望していた。

『ふっ、そんな顔しないで。シャーペンと消しゴムは複数持ってるから、これ使って』

京本さんが笑って差し出す。

『え…!?』

神か?!仏か?!なんだこの人は、、、
かっこかわいくて頭も良くて気さくで、気も利いて、、完璧か?!

『あり…がと…』

『いーえ』