ミリアム！

紙を見た3人は不思議そうに言った。
「この部分書き忘れ？」
「何か仕掛けがあるとか？」
「透かしたり、水に濡らしたり？」
「いや、それはないだろ…。」
3人は頭を悩ませながら考えた。
美優は七海のほうを向いて言った。
「七海ちゃん。」
「なに、美優？」
「ここの部分何か書いてあった？」
「全然、なんにも。」
「そっか…。」
そう言うと、美優は隼人と真優に向き直った。
そしてまた3人で話し合った。
暫くして、隼人の服の裾を七海は引っ張った。
七海は目を擦りながら3人を見上げていた。
隼人は七海に目線を合わせていった。
「眠いのか？」
「……うりゅ…。」
隼人は背中を向けて言った。
「ほら、乗って。」
「……？」
「俺の背中で寝てていいよ。」
「……。」
なにも言わずに七海は隼人の肩に手をのせた。
隼人は七海の体をしっかりもって立ち上がった。
七海は暫くうとうとしていたが、やがて小さな寝息をたてて寝た。
それを確認して隼人たちは静かに部屋を移った。
そして、美優の部屋で七海をベットに寝かせ、部屋を出た。