お前は俺だけのもの


ガチャッ


那樹だ。

寝たふり寝たふり。

そう思っていたのに、

那「ごめんな、凪。 こんな俺で。」

手と足で私の体を挟むように後ろから抱きついてきた。

凪「那樹?」

那「起きてたんだ。 寝なくて良いの?」

凪「寝ようと思ってたら、那樹が意味深なこと言うから。」

那「ごめんごめん。」

凪「ねぇ、どうしたの? やっぱ、なんか変だよ?」

那「なぁ、凪。

もし、俺が

"付き合おう"

って言ったら、付き合ってくれるか?」

那樹がそんなことを言うなんて思っても見なかった。

それに、那樹を1人の男として見たことが無かった。

だから、びっくりした。


でも、那樹の声は微かに震えていて、何処か切なかった。