君だけ。

「急に呼び出してどうしたの?」


は?やっぱり忘れてたんだよね。

卒業式の日の約束…。

「か、海里くん」


「なに?」


優しそうに微笑む海里くん。
でも、目は笑ってなくてちょっと怖く感じた。


「海里くんは卒業式の日の、約束っ
おぼえて、る?」

恐る恐る聞いた。声が震えた。

この答えを聞いたところで私の答えは
きっと変わらないだろうけど。