もしかしたら、と補足をつける
そんな話をしているとあっという間にお昼休みが終わるチャイムが鳴る

午後はまたそれぞれ準備に取り掛かる

「さて、午後もやりますかー」

んー、と伸びをしながら立ち上がるほのか
各クラスと戻るとまた作業に戻る

千咲はデザインした下描きを看板にまた描いていく

するとクラスの男子のが千咲に声を描ける

「萩原、これはこうでいいのか?」

「うん。あとここの絵をもう少し大きく描くといいよ」

「さんきゅ」

そう言ってその男子は持ち場に戻る
看板や教室の内装担当は千咲を中心にクラスにいり美術部数人で行われる

千咲は部活に入っているわけでは無いが絵の才能は美術部だけでなく先生も認めているほどだ

「ふぅ。こんなもんかな?」

「ちぃ、なんか手伝うことあるか?」

「創汰?でもそっちは…」

「必要なもんは揃えたからあとは他当たれって」

「そか…。じゃあどうしようかな…」

創汰に何を手伝わせるか悩んでいると衣装担当の愛未が声を掛ける

「宇佐美くん、ちょっといい?」

「高坂?なんだ?」

「衣装合わせるのに宇佐美くんが必要なのよ」

「オレ?」

衣装と言っても執事姿に近い衣装にするためモデルが必要だった
ちょうど手の空いてそうな創汰に声を掛けた

「衣装作りの参考にしたいからサンプルだけ取らせてくれない?」