私たちのstory

夏葵「低酸素状態、ですか?」



そんなの聞かなくたってわかってる



私だって仮にも医者の端くれだもの



でも、今日ほど自分が医者であることを憎んだ日はない



私が医者でなければこんなもどかしさ感じなくて済んだのに...



低酸素状態ってわかっているのになんにも出来ないことがもどかしい



仁一郎「......ああ。しかも、龍希は恐らく1番シアン化塩素を含んでいる。運ばれてきた野口さんの吐瀉物がスボンの裾についていたから...」



そっか



それなら




夏葵「目が覚めるかどうかも、わかりませんね」



仁一郎「......


泣いてもいいんだよ。今日くらい無理しなくても...」



優しいね



でも私は泣かない



強がりとかそういうのじゃなくて