姫君なんて、籠の鳥じゃないの。

贅沢は出来るけれど、何の自由も持ってない。

毎日毎日、手習い手習いじゃ、疲れるわよ。

葵は、何でそれを演じきれたの?
あれは、おかしいわ!

………まぁ、これで、わかったわね?
私が、姫君らしい姫君ではないこと。

じゃあ、何で嫌で嫌で堪らない手習いを無理矢理にでも押し付けられているか?

簡単。

私ね、女御になるの。
近い将来に。