「…それはそうですけど…」
木南先生の言っている事は分かる。でも、理解は出来ても納得がいかない。オペが出来ない事がもどかしくて仕方がない。
「…もう一人。バイクに乗っていた方も運ばれて来ててさ、重体なんだけど家族と連絡が取れていないんだよ」
吉田先生が貧乏揺すりをしながら『あぁー、早く誰か捕まってくれよ』と頭を掻いた。
オペをしたい気持ちはみんな一緒。
「バイクの方の患者の画像は?」
木南先生がイライラを隠せない吉田先生の肩に手を置き、パソコンに画像を出す様促した。
言われるままパソコン画面に画像を出す吉田先生。
「…空気漏れてるね」
木南先生の眉間に皺が寄る。
そこには、腹部のCT画像が映し出されていた。
「腸管破裂…。胃も損傷してますね」
患者の容態に、オレも顔を顰めてしまった。



