木南先生と一緒にエレベーターに乗り、1階の救命救急センターへ。
入った途端、
「木南、待ってた!! ちょっとこの画像見て」
パソコンでCT画像をチェックしていた救命の医師が木南先生を呼んだ。
「吉田!! どんな感じ?」
木南先生が呼ばれた方へ駆け寄った。そして、
「早くオぺしないと。家族に連絡取れた?」
木南先生の表情が一気に曇った。
木南先生の後ろからパソコンを覗くと、
「…急性硬膜下血腫?」
患者の脳が圧迫され、歪んでいる画像が見えた。頭蓋骨骨折も見られる。
「そうだね。ダメージが大きいね。内視鏡では難しいね。開頭しよう。術後は外した頭蓋骨は戻さないで人工冬眠療法か低体温療法した方が良いね」
木南先生がオーベンらしく、オレに治療法を説明していると、
「…実はまだ、家族の同意を得られてないんだ。母親の方とは連絡がついたんだけど、おそらく後遺症が残ることは免れない事を説明した途端に『医者なんだから、完全にに治せ!! 娘はまだ21歳なんだ。夢の途中なんだ。嫁入り前なんだ!!』って怒り泣きで…」
吉田先生が右手で眉間を摘み、溜息を吐いた。



