「吉田先生!! 藤岡さんのご家族からやっとオペの同意が取れました!! オペ、急ぎましょう!!」
吉田先生の後輩と思われる救命の先生が吉田先生を呼びに来た。
「まじか!! 木南、行けるか?! 急性硬膜下血腫の患者さんのオペ」
吉田先生が、木南先生を藤岡さんのオペに行かそうと、木南先生に『オペ、交代出来るか?』と尋ねると、
「ゴメン、無理だ。今、手が離せない。研修医、脳外に電話して先生誰か捕まえて」
『ストーマを使用しない』独自のやり方でオペをしてしまった木南先生は、順調に手術を進めていたといえども吉田先生と代われる段階まで処置が済んでいなかった。
「柴田です。分かりました!!」
急いでオペ室を出て、救命の医局から脳外へ内線を繋ぐ。
「はい。脳外科です」
1コールですぐに脳外の事務員さんが出てくれた。
「研修医の柴田です。あの、今救命に急性硬膜下血腫の患者さんがいて、木南先生がオペする予定だったんですけど、色々あって出来なくなりまして、どなたかこちらに来ていただける先生はいらっしゃいますか?」
『色々』の内容を話している時間などない為、手短に話をすると、『すみませーん。誰か救命に脳のオペ行ける人はいませんかー?』と事務員さんが電話を繋いだまま、オレの話を更にザックリ纏めて周りにいると思われる先生たちに聞いてくれた。



