メーデー、メーデー、メーデー。


 「付けませんー。この程度でストーマ使うなんて、この病院の名が廃るわ」

 「『この程度』って言える裂け方じゃないだろうが」

 ストーマ断固反対派の木南先生と、造設が当然と考える吉田先生の意見は纏まる気配がない。

 「執刀医はオレ!!」

 「じゃあ、代わってよ。私がやる」

 そして始まる執刀医の座の奪い合い。

 …何やってんの、この人たちは。

 「オペ、しないんですか?!」

 堪らず口を挟むと、

 「するに決まってるでしょ!! 研修医、ちょっと吉田の事退かして!!」

 木南先生がオレの方にイライラの火の粉を飛ばしてきた。

 「え?!」

 不意打ちの巻き添えに、引き攣りながら吉田先生の顔を見ると、

 「分かってるよな、研修医。ここは救命。脳外ではない」

 吉田先生が左眉をピクつかせながら、自分のテリトリーである事を主張した。