翌日、早速CT検査室の予約を入れ、野村さんの画像を撮る事に。
野村さんの脳内の様子を見て愕然とした。
野村さんが紹介状と一緒に持ってきていた、前の病院で撮影したCT画像より浸潤が進んでいた。
「…早く木南先生に連絡しないと」
技師さんに野村さんのCT画像のROMをもらい、医局へと急ぐ。
自分のデスクに着くと、即座に木南先生へ電話した。
「木南先生、グリブラの患者さんのCT撮りました。いつ来られますか?! 早く来てください!!」
名乗る事さえ忘れ、木南先生に緊急出動要請をする。
『分かった。すぐ行く』
オレの声色に何かを察知してくれたのか、木南先生も余計な無駄話をする事なく返事をし、電話を切った。



