「し、失礼しますッ!!!」 脱兎のごとくとはまさにこの事だと その背中を静観する。 「一曲、どうですか??」 後ろを振り向くと、 『翠にぃ!?』 そこには黒のタキシードを着こなす翠にぃが居た。 いつもはスーツだからまた感じが変わって見えて 周りの視線を集めている。 『あ!えっと、喜んで。』 直ぐに我に返って凛とする。 パーティーの場で『翠にぃ』なんて呼んでたら 威厳を失ってしまうもの…(汗)