何か・・・見られてる・・・?


倉庫にはその時、僕と先輩ともう一人先輩

がいました。しかしもう一人の先輩は品出

しの準備で僕達に背中を向けていたんです。

それなのに、なぜか誰のものなのか分から

ない視線を感じました。その強い視線に僕

は今にも押し潰されそうになっていまし

た。


そしてその時に感じたんです。


ここ、何かがいる。


僕は幼少の頃から、ちょっとした霊感に悩

まされていました。


幼少の頃は特に酷く、壁から目がこちらを

見ているのが視えたり、雨の中血まみれの

女性が僕に手招きしているのが視えたりも

していました。


しかし成長するごとに、その霊感は若干で

すが薄れ、今となっては気配や声を聞き取る

くらいにおさまっています。実体を視る事な

んて幼少以来全くありませんでした。