「もしもし、洸?」

 葵、志音、公英が3人でランチをしたその夜、公英は洸に電話をしていた。

「…葵から聞いたわ。最近の洸との関係について。」

『…あぁ。』

 電話越しに気まずそうな洸の声が聞こえる。

「っていうか、女に告らせる男なんて、私はやだなー。私だったら、相手の気持ちがわかってたら、告られるまで待つけど。まぁ、葵の性格だから、自分から言うのも予想はできてたけどね。」

『でも、俺断ったし。告るつもりもなかった。』

「それがおかしいのよ!どういうこと?洸、葵のこと好きだって言ってたじゃない。」

 公英は、葵が洸に振られたという状況が納得できずに洸に連絡したのである。

『そうだよ。その気持ちは…、今も変わらない。』

「だったら何で?!」

『怖いんだ!……彼女を支える自信がないんだ…。』

 洸は愕然とした様子で言った。

 少しの沈黙が流れた。