いつものように、バタバタとあわただしく駆け寄ってきたのは、1―Dの三日月京(みかづき けい)。ちなみにヴァンパイア族。


詳しく説明しておくと、この世界には大きく分けて、
ヴァンパイア族
悪魔族
純人間族
特別警備隊
がいる。

それを大元として、ハーフやなんやって色々あるけど、みんなはとりあえずこの枠で考えている。


ヴァンパイア族の特徴は、
人間の血を飲んで生きること
身体能力が高いこと
の二つ。


契約の話とか、詳しい話はまたおいおい。




で、そんなヴァンパイアの京とは幼馴染みで、小さい頃からいつも一緒にいた。
でも、だからって中学生にもなって毎日毎日私のクラスにまで来ないでほしい。
しかも、一緒にお昼食べようとか…………はぁ














「凛ちゃんいますか?」












「京くん!いるよー。毎日毎日よく飽きないでこれるねー?りーーーんーーーー?」




 







京が来ても取り次がないでと言ってあるのに、親友である結愛はそんなことお構いなしに京が来るとそっちにすっ飛んでいく。



そして、半ば無理矢理、私を京と一緒に教室から追い出そうとする。
刃向かうとどうなるか分からないので、私は黙って結愛に従うのだけど。









と、まぁ結愛は私より何枚も上手な訳だけど、だからといって、結愛だけが敵なのでもない。京は意外と……………………まあまあ…………………それなりに…………………………………かなり………………………………モテる、らしく……。





結愛がいない時は他の女子たちが目をハートにして京の周りに群がる。



そして、いつも私になんか見向きもしないくせに、京に見せつけるように甘ったるい声で私を呼び、私にベタベタ絡んできて、京に私と仲良いアピールをする。


私はそれが(というよりその女子たちが)嫌で嫌で、なくなく京と一緒に教室を出る。