「ん?あぁ、してもらってねぇな」 「そうなの?私が案内してあげようか?とかって、女の子から誘いもなかった?」 「あー、あったよ」 あぁ。 やっぱりあったんだ。 ファンがたくさんいる九条くんのことだから、なんにも声がかからなかったわけがないか。 それなのに……誰にも校内を案内してもらってないのはどうして? 私がそんな疑問をぶつけると、九条くんから深いため息が返ってきた。