きみだけに、この歌を歌うよ





「やだ……聞きたくない…」



ごめん、なんか聞きたくない。

だって九条くん、言っていたんだもん。

私を校内の案内役に任命したとき、私と一緒にいるのは楽なんだって。



その理由は、私が九条くんのことを好きではなかったから。

目をハートにさせてキャーキャー言っているわけではなかったから。

好きって気持ちを前面に押し出されたら、反応に困るから嫌なんだって言っていた。



「ごめん……ほんとに忘れて」



九条くんは困っている。

私が好き、なんか言ったから。

反応に困ってるんだよね?