きみだけに、この歌を歌うよ




やっと言えた気持ちなのに…。

でも、いいんだ。

だって『ごめん』って言われちゃったら、これまでの私たちには戻れないかもしれないから。



そんなの嫌だ。

距離を置かれるのだけは、ぜったいに嫌だ。



「あっ、ねぇねぇ!もっかい石投げしないっ?今度は負けないからっ」

「なぁ、菜々…」

「ねぇ九条くん、勝負しようよっ?」

「菜々、聞いてよ」



九条くんがやけに真面目な顔で私を見たりするから、頬が引きつってしまって笑えなくなった。

そしてまた、涙がこみ上げてきてじわじわ視界が揺らぐ。