きみだけに、この歌を歌うよ





「マジで……?」



九条くんが驚いてぱっと目を見開くと、急に自分の発言が恥ずかしくなってきた。



「だって……ほんとに上手なんだもんっ!」

「いやいや……まだまだだろ」

「とにかく私はね、九条くんの歌が好きなのっ!本当に好きなんだから!」



まるで告白をしてるみたいで…。

なんか恥ずかしいな…。

胸はバクバクなってるし、頬だって熱をもっている。



「はじめて聴いたとき、感動したの。自然に涙が溢れてきたの。九条くんの歌声はね、ぐっと胸に突き刺さるの」



もう一度歌ってほしくて、とにかく必死だった。

九条くんの歌が聞けなくなるのは、どうしても嫌だもん。