きみだけに、この歌を歌うよ





「菜々もなかなか大変だね。九条くんのとなりの席だもんね」

「ほんと……嫌になっちゃう」



なにが、心優くんって呼んでもいい?だ。

とにかく私の席から離れてくれる?



……なんて、強気な発言は怖くてできそうもない。



自分の席に座ることのできない私は、チャイムがなるまで廊下で杏里と話していた。