『九条くんとカラオケ行くんでしょ?だったらこっそり動画とって来てよ!私も九条くんの歌、聴いてみたい!』 『えー、盗撮なんかしてバレたらぜったい怒られるよ…』 『そこをなんとか!私だって九条くんの歌聴きたいもん!』 『わかった……じゃあ、頑張ってみる』 いまなら九条くんもテレビ画面を向いていて、私に背を向けてる状態だからこっそり撮れるかも…? 赤いショルダーバッグからスマホをとりだした私は、カメラを起動させて赤色の丸いボタンを人差し指でタップした。