「ん~、やっぱり愁は上手だねぇ」 「はは。杏里もなかなか上手いよ」 間奏に入ると、マイクを片手に笑いあう2人。 私の目には、隣あって座る愁と杏里ちゃんが、美男美女のお似合いカップルにしか見えなかった。 胸がぎゅうっと、大きなヘビに締めつけられているかのように痛くなる。 だって『ほんの5分まえ』は、愁と一緒にたくさん聞いて、たくさん歌った1番の思い出の曲なんだもん。 「また泣きそうになってるぞ。辛い?もう帰る?」