「もう別れよう」



それは、本当にとつぜんだった。



高校2年生に進学した、その帰り道のことだ。

付き合ってそろそろ1年になる彼氏と、肩をならべて校門をでたとき。

冷たい言葉が、私の胸を突き刺した。



「えっ……どうして?」

「……ごめん。ほかに好きな子ができたんだ」

「好きな人って……?本当に?」

「……うん。ごめん」