きみだけに、この歌を歌うよ





「わかってる……愛されることが幸せだっていうのはよくわかってるよ…」

「だったら、菜々のことだけをまっすぐ見てくれる男を選べよ。途中でよそ見するような男じゃなくてな」

「それでもやっぱり私は……愁がいい」



愁以外の人を好きになるなんて……考えられないよ。



「ふぅん……。そんなに元カレが忘れられないっていうなら、いっそのこと俺が忘れさせてやろうか?」