防波堤に両手をついてとびのって、ダンッと飛びおり、砂を蹴りあげながら走った。 白い泡をたてる波の前に立った私は、すうっと大きく、息を吸いこむ。 「愁の……バカヤローっ!」 吸いこんだ息と一緒に吐き出したのは、言いたくても言うことのできない言葉。 「私はまだっ……大好きなんだから!なによ、好きな人ができたって!この最低男!」 思いきり叫んだから、ちょっとだけ……気持ちがスッとした。