「んー……とにかく、これまで以上に音楽にのめりこんでたな。ムカつくから、もっともっと有名になってアイツを見返してやろうって。俺と別れたこと、後悔させてやるって気持ちだった」 「それで……どうなったの?別れた彼女は、九条くんと別れたことを後悔してたの?」 「いーや、ぜんぜん。アイツが俺を想う気持ちなんて、所詮その程度だったってことだよ」 九条くんはあっけらかんとしていた。 珍しく、はは、と声を出して笑ったりなんかして。