「杏里、琴野さん泣きそうな顔してるよ?もうやめてあげたら?かわいそうだよ?」 「えっ?あ、ほんとだぁ。ごめんねぇ、琴野さん。フラレてかわいそうだからさぁ、ほっとけなかったのぉ」 「杏里ってば優しい〜っ!」 2人がお腹を抱えて笑いはじめたから、その場から走って逃げた。 バカにされて悔しい。 笑い者にされて恥ずかしい。 そう思うのに、言い返すことができない弱虫な自分にも腹が立つ。