「良い香り」
「少々、私の使える術での手助けはありますが、大体は天然です」
「そう、まるでこの色…あなたの瞳の色に似ているわ」
「どちらかといいますと紅に近いかと、私の瞳は赤ですからね」
「屁理屈言わないで…あぁ、もう疲れちゃったじゃない」
「私の瞳は星です、薔薇の輝きよりももっと気高き輝きをもつ星です。吸血鬼が唯一誇りに思う身体の一つ…」
「はいはい、たしかにあなたの瞳はこんな陳腐な薔薇よかすごいわ…だけど陳腐な薔薇でこそ、散る瞬間は愛しいものよ」
「分かりかねます」
彼は首を横に傾げる
「あなたは…大切な物をなくしたことがないのね」
「大切な物…ですか、ないですね自分オンリーなので」

