「なんですか、その眼は」
「別に…たまにはいいじゃない…、私だって星が好きだから見たいわよ」
「お体の方が大事です」
瞳が月の光に反射して赤黒く光る
「あなたは私の何が目当てなの?こんな病弱な私をよくして…」
「【血】です」
「それは…わかってるわよ…、他にもあるんでしょう?」
ちょうど彼の上に木が影をおとす
微笑みがさらに不吉さをます
「別に…欲しい…のではないのです。どちらかというと尊敬…でしょうか?」
彼の口から尊敬という言葉がでてくるとは驚きだった
「尊敬?」
私は鼻でわらいとばした
「ええ、唯一地上の星の輝きを知っている人ですからね」
地上の星…
最近、彼の口からよく耳にする言葉
執事、クライアンから