「……!?神っ!」


彼は目を疑ったようだ


その証拠に目を見開いていた



「おまえの瞳から強大な力を感じる。まるで神のような…」


クライアンは無言のまま自分の瞳に手を覆いかぶせた



勢いよくバッと離す


「平伏すがいい、強大な力を前に」


彼は瞳の力を解き放ったように、いやらしく輝く瞳でベナノバスを見た



くっとベナノバスが後退

「有り得ない貴様の瞳に神など」



ふっとベナノバスが笑う

「…まぁいいですよ。わかってもらえなくても」

いつもの不思議な不陰気をまとった赤い瞳に戻り、笑った



「とにかく城に来い、おまえも特別に許可する。少し気になるからな…」


そう言って彼は歩き出した