ギギ…ギギギギ…


まるで誰かを閉じ込めるかのように重く澱んだ扉をゆっくり開ける


冷たい空気が肌に染みる


見上げれば雲


満点の星は隠れんぼをしている


一つ一つ見つけて誰が鬼になる?



多すぎて、だけど輝きが激しいのはポツポツとで

だけどそれでも多くて



キィ……キキィ


車椅子の音


歩けない足



憎い


「お嬢様、そろそろお体が」


「わかってるわ」


私の優秀な執事


輝くのは魅惑の瞳



まるで大好きな星のようで、けれど輝きは星よりまばゆくて


赤い・赤い・赤い


真紅の・真紅の・真紅の


彼の【瞳】は大好きだ


【瞳】は