キーンコーンカーンコーン…
放課後のチャイムが鳴り、
「気をつけー、れーい、ありがとーございましたー」
学級委員の男の子がいつも通り覇気のない挨拶をした後、
私の目に、たまたま映ったのは、橘くん。
その時、昼休みに葵ちゃんと話したことを思い出した。
“橘くんはどんなキスをするのか”。
…いや でも、知るすべがないや。
私はスクールバックの中に教科書を詰め、
席を立とうとした。
その時、
「月島さーん!委員会のことで話があるからって中村先生が呼んでるー」
廊下の外にいたクラスの女の子に、
大きな声で呼ばれた。
委員会??
なんだろう…
「社会準備室に来てだってー」
「分かった〜教えてくれてありがと!」
そう言って、
私は鞄を置いて指定された場所に向かった。
