って私、思いっきり担がれてますけどーー!?!?



「ちょっと!!離せバカ!!何人を米俵みたいに担いでんのよ!!下ろして!!」


「野々原、お前のクラス、どこで練習してるんだ?」


「え?あぁ、体育館裏のスペースだけど…」


「わかった」


「人の話を聞けーー!!」



会長は私を担いだままスタスタと歩き出した。









「会長!待ってってば!どこ行くの!?」


「お前らのクラスが練習してるとこに決まってるだろ」


「やだやだ!ダメだってば!!」



会長は私を担いだまま、体育棟のある場所へと続く階段を下りていく。


じたばたと抵抗しても、会長は全く動じない。


何なのもう!


何でそうやっていつも強引なの!?


ちょっとは私の気持ちも考えてよ!!



「アンタみたいに……何でもかんでも完璧にこなせる人間にはわかんないよ!」



抵抗を止めてそう叫ぶと、会長の足がピタリと止まった。



「嫌なんだよ!友達とか、仲間とか。面倒臭いの!いらないの!」



もう傷つきたくない。



「どうせみんな、私のことなんて“西園寺家”とセットでしか見てないじゃん!本当の私なんて見ようともしてくれないじゃん!」



あの時みたいに傷つくのは嫌なんだ────。