それに担任の吉沢先生が異論を唱え白熱した会議になってたそうだ。


私がいないところでそんなことになってたとか、1年の時から何かと気にかけてくれてた吉沢先生にはちょっと申し訳なく思う。



「会議は賛成派と反対派で平行線を辿っていたんだけど、とある賛成派の先生がヒートアップしちゃって……西園寺さん気を悪くしないでね?」


「大丈夫。気にせず続けて」


「うん。えっと……。西園寺さんをね?退学にさせればいいって。そもそも無理矢理進級させたのが間違いだったんだって、吉沢先生が猛攻撃にあっちゃって」



大体どの先生かなんて検討がつく。


普段、私を見る目が明らかに違う先生なんて沢山いるし。


そういう先生も、私が嫌いな人間の類だ。


見かけだけで判断して、この学園に相応しくないとか何とか喚いて、私の話なんて聞こうとしないんだから。



「だけどね。そんな時、五十嵐くんが思い切りテーブルに手をついて立ち上がって……」


「え?」



会長が?




────『相応しくないって、何を根拠にそうおっしゃるんですか?』



────『西園寺を退学にした方がいいとおっしゃる先生方は、本当のアイツと向き合って話したことがあるんでしょうか?アイツがどんな風に話して、どんな風に笑って、どんな顔で飯を食うか……何一つ知らないでしょう?』