一体どうしたらそんな勘違いできるの!?
「でも、一緒には住んでるんでしょ?」
え!?
「な、何でっ……」
「五十嵐くんがね、内緒にするのも面倒だからって、私達にだけ教えてくれたの」
あのバカ!
なんて勝手なことを!!
普通相談くらいしない!?
しかも、私“達”ってことは……小森も知ってたんだ。
チラッと小森の方を見ると、長テーブルに頬杖をついてつまらなそうにそっぽを向いてる。
そっか。
家にまで転がり込んでるなんて知ったら、そりゃあ何か目的があるのかもって思われても仕方ないよね。
「私、あの五十嵐くんが他人にそこまでするなんて驚いちゃった。ほら、五十嵐くんて常に冷静で、わざわざリスクを選ぶ人じゃないから」
……まぁ。確かに。
私と暮らしていることが学園側に知れたら、それはそれは面倒なことになるだろう。
それに、お父さんにまで嘘をついたわけだし。
「だからね?この話を聞いた時、西園寺さんて五十嵐くんの特別な人なんだろうなぁって思ったの」
特別……?
私が?
「いやいやいや!それはないから!ただの人助けでしょ?もしくは、私を野放しにするのがアイツにとって不利益だからってだけで……」



