「な……付き合ってませんからっ!!」
「白々しいわよ!!そんなルンルンでりっくんの帰りを待っておいて、そんなの信じられるわけないでしょ!?」
じゃあ、何で聞いたのよ!!
しかも、ルンルンて……ヘトヘトの間違いでしょー!?!?
「このビッチ!どうやってりっくんに取り入ったのよ!!!」
「だから!!違うって言ってるでしょう!?」
────ガチャ。
タイミングがいいのか悪いのか。
「何してるんだお前ら」
取っ組み合いを始めた私達の前に、事の元凶が現れる。
「りっくん!!」
「里香?」
私に掴みかかっていた手を離し、帰ってきたばかりの会長に抱きつく里香とやら。
……ほう。
あー……なるほどね。
「りっくん!!これどういうこと!?最近りっくん全然遊んでくれないから、里香寂しかったんだよ!?こんな女家に上げてたなんて里香ショック!!!」
さっきまでの彼女はどこへやら。
会長に対して猫なで声で甘えてる彼女は、女の色気全開だ。
「こんな女のどこがいいの!?りっくん絶対遊ばれてるんだよ!里香わかるもん!!見た目だって派手だし、この女はそういう匂いがする!」
出た出た。
また見た目か。
はいはい。
どうせ私は見た目が派手だし遊んでそうですよ。



