顔良し。スタイル良し。頭良し。
家柄もかなりのお金持ち。
それに加えて何でもなんなくこなすところが素敵って。
まぁ、私からしたら性格に難があるって思うけど、どうやらこれは私に対してだけのもののようだし……。
そう考えると、こんなに欠点がない人間ている?って、ちょっと怖くなる。
何かないのかな?
一つくらい欠点があれば、ちょっとは親しみやすくなるかもしれないのに。
あーあ。
あんなサイボーグみたいなヤツと暮らしていける気がしないよ……。
────ピンポーーン!
家のインターホンが鳴り響いて、一瞬うとうとしかけていた私は飛び起きた。
インターホンを確認するとマンションのエントランスからじゃなく、玄関からのもので、多分会長だ。
あっぶな……寝かけてた。
まだ、会長から言われたことほとんど終わってないのに、ソファーで寝こけてたらどんな嫌味を言われるかわかったもんじゃない。
てか、何でインターホン?
鍵で入ってくればいいのに。
心の中で文句をごちながらも玄関へと向かう。
────ピンポーーン!



