何で急に不機嫌になったの!?
てか、何でそこで滝本が出てくる!?
「別に……気になってなんかないけど……」
私が気になってるのはアンタだっての!!
てかさ?そもそも会長はどう思ってるんだろ?
この間の滝本の話、会長も聞いてたよね?
私が近々家に戻ろうと思ってることは会長も分かってるよね……?
結局あの日、会長はその話題に触れては来なかったけど、会長は一体どう思ってるんだろう。
もうすぐ居候がいなくなるって清々してる?
それとも……。
「か、会長……」
「ん?」
「会長はさ、私が……その……実家に帰ろうと思ってるの、どう思う?」
おずおずと上目遣いでそう聞くと、会長は少し驚いた顔をした。
「どうって?」
「ほ、ほら!今帰ってもお父さんと喧嘩になりそうだし、まだこのままのがいいんじゃないかーとかさ!色々あるじゃん!客観的に見てどう思うかなぁ〜って!」
よく言うよ。
私が会長と暮らせなくなるのが、ちょっとだけ寂しいって思ってるみたいに、会長もほんのちょっとくらいそう思ってくれてないかなって……。
どっかで、期待してる自分がいるくせに。
回答までの間が、何だか息苦しい。
ゴクリと唾が喉を通っていく。