女子と二人で買い物に来てるんだぞ!?
二人でカート押しながら、もっとあははうふふしてもいいだろ!!
アイツ絶対彼女に「愛されてる気がしない」とか言って振られるタイプだよ!!絶対そう!!
いや私、彼女じゃないけどさ!!
「はぁ……」
……彼女だったら、もっと違ったのかな?
彼女だったら、買い物だって一緒にするし、花火大会にだって私が一緒行けた……?
って!!
いやいやいやいや!!!!
さっきから、私の思考おかしいって!!!!
アイツが誰と花火大会行こうが関係ないし!!
彼女だか何だかしらないけど、よろしくやってればいいじゃんっ!!
頭をかかえながら悶えていたら、苦笑いを浮べた店員さんに「ご、500円のお返しです」と恐る恐るお釣りを渡されてしまった。
両手いっぱいの日用品を持って、待ち合わせ場所に向かう。
会長、もう買い物終わったかな?
あんまり待たすと、鬼になるから急がなきゃ。
なんて小走りをしていたら───。
「鈴……?」
ふと聞き覚えのある声に呼び止められ、振り返る。
そこには……。
「滝本……」
制服姿の滝本が、目を見開き立ち止まっていた。
み、
み、
見つかったぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!



