思わず頬が熱くなる。


うわぁうわぁうわぁ!!


高校に入って、遊びに誘われたのなんて初めてだ。


どうしよう!すっごく嬉しい!!


なんて、心の中でガッツポーズしていたら。



「あ。それとも西園寺さん、五十嵐様と行くつもりだった?」



なんて言われ、気分は急降下。



「……何でそこで会長?」


「えー?だって、花火大会と言ったら恋人達のイベントだし?クラスの子達にも何人かは彼氏と行くって断られちゃったからさ」



私がジト目で問うと、池崎さんはあっけらかんとした顔でそう答えた。


いやだから!何で私が会長と付き合ってる体なんだってば!!


それに、会長と花火大会とか……。



ポンッと突然頭の中に男物の浴衣を着た会長が現れてドキッとする。


……浴衣……似合いそうだけど……。


って!!うわぁないない!


絶対ないから!!



「会長となんて行くわけないじゃん!!」


「えーそうなの?まぁいっか!それなら、西園寺さん強制参加だからね!」


「で、でも、私浴衣なんてない!」


「大丈夫大丈夫!私のお母さん沢山浴衣もっててさ!着付けもできるから任せて!」



池崎さんはパチッとウインクをすると、強制と言うだけあって私の話も聞かず「詳細決まったらまた連絡するね!」と言って、去っていってしまった。


浴衣……。花火大会……。