「西園寺さんて面白いんだね!」
「え!?」
「まさか、西園寺さんの恋愛遍歴まで聞けると思わなかったわー!」
と、球技大会実行委員の赤井くんも笑う。
「そこまで暴露するか?普通ー!」
とか。
「てか、頑張るのそっちかよー!」
とか。
みんなひたすら笑ってる。
私……何か間違えた!?
顔面蒼白の私の肩をポンと叩いたのは野々原さん。
私にウインクをすると、「ね。いい子だって言ったでしょ?」とみんなに言葉を投げかけた。
い、いい子!?
それから、私に向き直って。
「みんなね。ずっと西園寺さんを気にかけてたんだよ。球技大会もね、西園寺さんも一緒に楽しめないかなって話してたんだけど、みんななかなか勇気が出せなくて」
野々原さんは私の両手を取るとギュッと握った。
温かい……。
「だから、西園寺さんがそうやって言ってくれて凄く嬉しいの!」
「野々原さん……」
「西園寺さんて、思ったよりずっと話しやすそうだよね!今まで話しかけなくて損したな〜」
「そんな頭なんか下げなくてもさ、西園寺さんはとっくに仲間だよ!」
みんな……。
「よっしゃ!じゃあ、みんな集まれ〜!」
実行委員の赤井くんが、手招きをしてみんなを集め始める。



