みんな目を見開いてパチクリさせてる。
「私、西園寺っていう自分の家柄が嫌で……この学園にも無理矢理入れられて……それに反発をしてこうなったの。別にいきがってるとか、みんなを怖がらせたいとかそんなんじゃない」
顔を見合わせ、ざわつき始めるクラスメイト達。
心臓がドキドキとうるさい。
「こんな私なんかがいたら、みんなに気を使わせちゃうかもしれないし、やりづらいかもしれないけど、私なりに怖がらせないように精一杯頑張る!だから、仲間に入れてくれないかな!?」
「よろしくお願いします!」と言って膝に額がつきそうなくらい勢いよく頭を下げた。
これが今まで逃げてきたことへのつけなんだと思えば、嫌でも何でもない。
受け入れてもらえなかったらどうしようって気持ちがなくなったわけじゃないけど。
例えそうだとしても、精一杯伝えることができた自分はきっと褒めてあげられるはず。
それに、きっと会長も“よく頑張ったな”って言ってくれるはず。
「ぷっ……」
え?
「あはははははは!!」
みんなが一斉に笑い始めるもんだから、私は弾かれるようにして顔を上げた。
何!?
私、何で笑われてるの!?
確か球技大会のバレー班のリーダー池崎さんが、目尻の涙を拭いながら震える声で話し始めた。



