ぎゅっと、隣で…… 

 ゆめは、南朋が優一に連れられて行く様子を、ニコニコと見守った。

 その横に、サキも並んだ。


「いい孫達を持ったねぇ」

 サキが嬉しそうに言った。



「本当に、世話のやける孫達だ……」


「ああ…… でも、あの二人、きっと幸せになる」


「これからも色々あるだろうが。きっと大丈夫だ」


 ゆめとサキは、振り向いた南朋に、小さく手を振った。




「全く、なんでこんなに面倒臭い事になるんだよ」


 何時の間にか、和希も外で二人の様子を見ていたらしい。


「大人の事情ってやつじゃないのか?」

 サキがジロりと和希を見て言った。


「ふう…… それで、婆の事情は解決したのかよ?」


「ああ。ばっちりじゃ!」


 さきとゆめは嬉しそうに、南朋の乗った優一の車を見送った。


 和希と翔も、婆ちゃん達の横に並んで見送った。