ぎゅっと、隣で…… 

「な、なんじゃと。何の用事で来たんじゃ?」


「夕べから。南朋の様子がおかしいんじゃ。このままじゃ、小百合に南朋がやられてしまうわ」



「そうじゃのう。優一も夕べから様子がおかしいんじゃ、ちょっと根性叩き直してやらんとだな!」


「どうするんじゃ?」




「あれ? 南朋ちゃん帰ってきたんじゃないか?」


 サキが窓から、和希と南朋が何やら話している姿を指さした。



「ほんとじゃ、どうだったんだろうか?」


 ゆめが言い終わったと同時に、和希が玄関から飛び込んできた。



「兄ちゃん、やっべよ―」


 そのまま、和希は優一の部屋へと飛び込んで行った。



「ゆめさんは、私の部屋で待っておってな。私はちょっと様子を見てくるで」


 さきは、足音を忍ばせて二階へと上がって行った。



 優一の部屋の前で、サキは聞き耳をたて二人の会話に頷いた。



 そろそろじゃなぁ……