「顔真っ赤にして外に連れてってくれた時は嬉しかったし可愛かった」とか言われてよくからかわれたりして。
あんなこっ恥ずかしいこと、もう二度と出来ないよ。
君だから…逃しちゃいけないって思ったんだ。



あまりにからかうもんだから
少し拗ねたら不意打ちでキスしてきたりするんだ。
その辺の持って行き方は上手いんだよな。
完全に君のペースだ。



そして真顔で言うんだよ。
「でもあの瞬間が運命変えられちゃった瞬間」って。



また射抜かれた。
その顔で、その目で、その声で
言うのはズルい。
スッといつの間にか僕の膝の上に
座っちゃってるし。
また僕を妖艶に誘っちゃうの?



「連れ出してくれたのが智くんで良かった…」



彼女の柔らかな手が、僕の両頬を包む。
潤んだ瞳に見つめられたらもうダメ…。



「これからもずっと…智くんじゃなきゃヤダっ…」



言い終える前に唇を塞いだ。