キレイ過ぎて眩しくて、僕の家族は何度も「本当に智也でいいのか」と聞いてる。
どういう意味だよ!
親が息子をディスるんじゃないよ全く!
弟もデレデレしながら握手してもらってるし。


挙句の果てに「これモニタリングじゃないよね?」とか言う始末。
だとしたらすげぇスケールのデカいドッキリだな。
あぁ、恥ずかしい家族だ。
誰一人僕を立ててはくれない。


「ちょっと頼りないところがあるかもしれないけど、もう煮るなり焼くなり好きにしてちょうだいね?これからの智也をよろしくお願いします」と母親の言葉に彼女は姿勢を正す。


「いえ、私には勿体無いくらい素敵な人です。今日ここに来てそれが充分伝わりました。あの、私こそふつつかではありますがよろしくお願いいたします!」


三つ指をつく彼女に僕も慌てて「絶対彼女を幸せにするから」と一緒に頭を下げた。
最後まであまり口を開かなかった親父も「男に二言はないようにな?二人で幸せになりなさい」と言ってくれた。


「いい家族だね」と彼女は笑う。
そうかな?
そうだよ、理想だよってそれは言い過ぎじゃない?
「皆さん良い歯並びだった」って、さすが歯並びフェチ……そこ、重要なのね。