「りっぱなパティシエになれるように頑張らなきゃねっ!!」





「美桜、大丈夫....?」



「こいつが独り言多いのは、昔からだろうー」



はっ!しまった、つい声に出してしまった。



でも、声に出したら願いは叶うとか言うじゃんっ!


.......たぶん..!







そして、三組の教室にやって来た。



私の席........あ、あった!


一番後ろだ!やった〜
これはスイーツのアイディア、たくさんの考えれる!!






「きゃあぁぁぁーーー!!!!」



急に女子の悲鳴が教室中に響きわたった。




え!?なになに!?
ゴミブリでも、でたの!?!?





「あー、仁坂だねー」



私の席にやって来た葵ちゃんが言った。



「にーさーかー?」



誰だっけ?
全く、聞き覚えの無い名前だ。



「仁坂悠だよ。この学校の王子だよー
もしかして、知らない?」




「う、うん...」



葵ちゃんの言う通り、知らない。

この学校に王子なんていたの?!
初知りだ。





「まぁ、美桜の目にはスイーツしか見えてないもんねー」




「え!?そ、そんな事ないよー」





教室の入り口は、まだキャーキャー言っている。


女子軍団の中から、一人の男の子が見えた。



栗のような茶色い髪に白い肌、大きな二重の目、全て整った顔。

身長が高く、スタイルも良い。


モデルの人みたいだなー



スイーツで表すならーーー......

「チョコレートケーキっっ!!」




クラスのみんなが一斉にこっちを見てきた。



やば、声が大きかった!!




チョコレートケーキさんが、こっちに来るようなー


え、えええ、なんかこっちに近づいて来てる!?




ま、まさか見た目をスイーツで表したのがばれたとか!?




距離はどんどん、近くなる。


お、怒られるぅぅ!!





と、思いきやチョコレートケーキさんは机に普通に座った。



よ、よかった〜〜


女子達は、すぐにこっちに集まってきた。




てか......と、隣!?!?!

え、夢!?いや、現実だっ!!
隣には、キラキラスマイルをした王子がいる.....




「美桜、良かったねーと・な・り」


葵ちゃんが笑って言った。

この学校は、席替えが無く一年間ずっと同じ席だ。


「良くないよー↓↓」


一気にテンションが下がった....




キーンコーンーー
カーンコーンーー





どうか、この一年間平和に終わりますように.........